え…?これで終わり?というのが正直な感想。
この漫画は全8巻あって、ストーリーも漫画も面白く、8巻目まで一気に読んだ。
読みながら、7巻目に到達したあたりで、これ話たたみきれるか…?と少し嫌な予感はしていた。
そしたら案の定、尻切れトンボで終わってしまった。
うーん…。ストーリー良し、作画良し、なのに終わり方が…。というなんとも微妙な読後感だった。
打ち切りなのか?とも思ったけど、主人公に関しては一応、物語的には区切りがついているので、打ち切りではなく普通にこれで終わりの可能性もあるなと。
個人的には、登場人物の大谷さんと他の住民との関係をもう少し詳しく掘り下げて欲しかったというのがある。吉川さんという噂好きのおばあさんがいたけれど、彼女が大谷さんに、他の住民の動きを逐一報告していたのはなぜか?とか、その時にさりげなく言っていた「おこぼれ」とは一体何なのか?とか。
まあ、「おこぼれ」に関してはなんとなく予想はつくけれど…。
あと、大谷さんのセリフ出てきた「マンションの歴史を知らず 秩序を乱す…」という意味深なセリフにしてもそう。
おそらく、大谷さんがやっていることを、マンションの古くからの住民は知っていて、口止め料や偵察料として大谷さんから「おこぼれ」をもらっているという感じだと思うのだけど、そのあたりの話をもう少し詳しく描いて欲しかったというのが正直なところ。
話は変わるのだけど、タイトルの『ヤバマン』。結論から言うと「ヤバいマンション」の略だったのだけど、表紙とあいまって、思わず別のものを想像してしまった…。
おそらくこれは、ねらってる。表紙から、そっち系か?と思って、読んでみると、案外ストーリーがちゃんとしてて、思わず最後まで読んでしまったのは自分だけじゃないはず。
調べてみると、この『ヤバマン』という漫画、「漫画アクション」という月2回発行の漫画雑誌で連載されていたようだ。商業連載ということは、あの終わり方は、やっぱり打ち切りの可能性があるな…。
いろいろ書いてきたけれど、終わり方が微妙だった以外は、ストーリーとともに楽しめた。読んで損はない作品ではある。