※ネタバレ注意
 
細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」を見終えたので感想を書いていきます。 
 
1回見ただけなのでセリフなどうろ覚えで書いている部分がありますがご了承ください。
 
目次

あらすじ

自然豊かな高知の田舎に住む17歳の女子高校生・内藤鈴(すず)は、幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。
母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずは、その死をきっかけに歌うことができなくなっていた。
曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>に参加することに。

引用:ストーリー |「竜とそばかすの姫」公式サイト

 
仮想世界<U(ユー)>と現実を行き来しながら、物語が進んでいく感じです。

好きなキャラについて

一番好きだなと思ったキャラは「カミシン」というキャラクターです。
 
カヌー部に所属しているが部員は彼1人。必死に勧誘するけど、ぜんぜん空振りみたいなシーンで最初に登場します。
 
初めて、カミシンと主人公の「すず」の会話が出てくるシーンは川でカミシンがカヌーをバシャバシャこいでいて、すずが「なかなかやるなぁ」みたいに感心していたら、実はその川辺にいてカミシンを待っていた、主人公の幼馴染「しのぶくん」が「ほんとだよな」的な感じで同意を示すシーンです。
 
カミシンの陽気でコメディ要因的な部分が良いなと思いました。CLANNADでいう春原とかリトルバスターズ!でいう真人(まさと)的なほどよいお馬鹿系で気のいいやつみたいな感じです。
 
主人公がカミシンに
「え!?インターハイに出場するの?
すごい!!応援してる」
的なセリフを言ったら、カミシンが
「え?応援…それって俺のことがちょっとは好きってことかな…//」
みたいなセリフを照れながら言うシーンも好きです。
 
この時の会話が後の伏線になっているという…。
 
カミシンが出てくるシーンで一番面白くて笑ったシーンは、駅で偶然会ったルカちゃんがカミシンに結果的に告白するみたいな流れになってしまって、めっちゃ照れて顔を真っ赤にして両手で顔をおおってしばらく止まったままでいるシーンです。
 
ここで以前の「応援してるってことは、それってもしかして…」っていうセリフの伏線が効いています。
 
アニメーションも静止画をうまく活用して、いい感じのコミカルな演出で思わずニヤけていました。
 
カミシンも顔を真っ赤になって、動きもギクシャクして、かくかくしてて面白かったです。
 
何回か「女の子と何話していいかわからないよ〜💦」みたいに逃げようとするのですが、主人公があわてて止めに走るというw

好きなシーン

他の好きなシーンについても書いていきます。
物語の終盤らへんで仮想世界<U(ユー)>で竜と呼ばれているライオンみたいなアバターの人物が仮想世界で正義の見方を気取った白くて金髪のアバターに追い詰められピンチにおちいる場面で、
 
現実世界での「竜」を助け出すために、50億人以上の人間の中から探しださなければならないとなった時に、主人公の仲間達みんなが力を合わせて探しだすシーンでの話です。
 
うぅ…一体どうすればみたいになった時に、しのぶくんがライブ配信に写っていた夕焼けの映像と聞こえてきた音楽に気づき、そしてカミシンが参加したばかりの合宿的なやつで撮った写真が伏線となり、竜の居場所を見つける手がかりとなるシーンで、しのぶくんのセリフのテンポ感などが好きです。
 
もう1つの好きなシーンについても書きます。
主人公が現実世界での「竜」に会いに行って帰ってきた時、駅で少しくたびれたような感じで主人公すずの父親が待っていました。
父親は「おかえり」と言ってすずも「ただいま」とちゃんと父親の方を向いて答えます。
そして、「ご飯食べるか?」と聞かれて「食べる!」と答えるというシーンがあります。
 
すずは母親を亡くして以来、父親とうまく向き合えず会話もほとんどなくなっていました。いつも父親はすずに「ご飯食べるか?」と聞くのですが、今までのすずはそれを断っていました。
 
でも最後は、「竜」との出会いなどを通して心境が変化し、父親とちゃんと向き合えたという意味でとても良いシーンだなと思いました。
 
見終わったあとの後味の良い映画だなと思いました。 

【考察】ジャスティンの正体(オリジン)は誰?父親?

私は、ジャスティンの正体は恵(けい)くんと知(とも)くんの父親ではないかなと思いました。
 
根拠は以下です。
 
主人公が現実世界での竜の居場所を探しだして、約束通り会いにいくというシーンがあります。
 
このときに、恵くんに無事に会うことに成功するのですが、その時に恵(けい)くんと知(とも)くんの父親がやってきます。
 
あたりは雨がザーザーと降っていて、主人公と恵(けい)くんと知(とも)くんは外の道路で会えたことを喜んでいます。
 
そのとき、父親が「何やってるんだ!」みたいな剣幕で、なんだこの女は!的な感じで主人公をケイくんとトモくんから引き離そうとしますが、主人公はそうはさせまいと2人を抱きしめます。
 
父親は主人公を拳を振り上げて殴ろうとしますが、と、その時、主人公がその父親の方を振り向きます、父親は主人公の顔を見て驚いたような顔をして、拳の勢いが止まります。
再び、拳を振り上げて殴ろうとしますが、動揺でどうしても主人公を殴ることができずに、結局諦めてしまいます。
 
ここで1つの疑問が浮上します。
 
それは、ケイくんとトモくんの父親は主人公を殴ろうとしたが、なぜ顔を見た途端に動揺したのか?
 
という疑問です。
 
これは主人公の雰囲気に気圧されてなぐることができなかったと取ることもできますが、
そうではないとする根拠が2つあります。
 
1つ目は、このシーンの前に、主人公がジャスティンの腕にはまっている緑色の宝石のついた白い腕輪のようなもので、自らをアンベイル(unvail)することで、仮想世界<U(ユー)>を通して全世界の50億人のユーザーに自身の現実世界での本当の姿を晒すことになるという事態が起きています。
 
このときにジャスティンは「なぜだ…!なぜアンベイルされても存在することができるのだ…!!」
みたいな感じでひどく動揺しているシーンが出てきます。
つまり、ケイくんとトモくんの父親が既に主人公の顔を知っていた可能性は充分にあります。
 
2つめは、ケイくんとトモくんの父親も腕に白い腕時計のようなものをはめていて、それは仮想世界でジャスティンがはめていたものと酷似しています。
 
そして、その白い腕時計のようなもののみがズームされるシーンが登場している点です。
 
偶然にしては出来過ぎだと思いますし、それだけズームされて写しだされる説明がつかないと思います。
 
以上2つの理由から、ジャスティンの正体はケイくんとトモくんの父親ではないかと私は考えました。

ルカちゃんがカミシンに気がある伏線

話はまたルカちゃんとカミシンに戻ります。
 
ルカちゃんが実はカミシンのことが好きだったということが判明するわけですが、突然好きだったとなるわけではなく、よく見ると、序盤の方からルカちゃんがカミシンを意識しているシーンが登場していました。
 
自分は最初は気づかずにエンドロールで流れるスライドショーで気づいたのですが。
 
序盤でルカちゃんがサックスを吹いていて、ルカちゃんってスタイルもいいし素敵だよね的なシーンがあります。
 
この時に、同時並行でカミシンがカヌー部の勧誘を行っていて空振ってるシーンが出てくるのですが、この時にルカちゃんがそんなカミシンの方をチラッと見ているんですね。
 
すでにこの時から意識していたんだなと思いました。
細かい部分までよく作り込まれてるなぁと思いました。
あらためて見直してみても、何か発見がありそうです。
 

公式サイトのキャラ紹介が地味に面白い

あと細かい部分ですが、映画を見終わったあと、「竜とそばかすの姫」の公式サイトにてキャラ紹介を見ていたところ、劇中では描かれてなかった、合唱隊のおばさん(お姉さん方と言ったほうが良いだろうか…?)たちの職業が書かれていて面白かったです。
へぇ。あの眼鏡をかけていた人は大学講師だったのか。言われてみると確かにそれっぽいな。みたいな感じで。

さいごに

実は自分は、細田守監督の映画作品を見るのは今回の「竜とそばかすの姫」が初めてでした。見てみたところ、キャラクター、世界観ともに良いなと思ったので、他の作品も見てみたいなと思いました。できれば映画館の大スクリーンで見れたら最高ですけど、なかなか昔の映画は難しいですよね。
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